助動詞『Shall』の気持ち

 助動詞 [SHALL]
  
 <Shall> 義務(負う)⇒ 予言(的未来)・運命(的未来)
        原義が「義務」なので、法律や条例などの公式な文章では
        「すべきである」としてよく使います。

  
  ・「shall」は原義に「義務」の意味を持つので、
    そこから「~すべき」という意味が生まれる。

  ・「義務」の意味があるので、法律系の事柄によく使われる単語。
   (アメリカ英語では慣用句以外は、それほど日常会話に登場しない傾向があるらしい)

  ・いろいろ意味や使い方はあるが、日常会話や一般的なテストなどでは、
   「Shall we~ (一緒に~しませんか?)」「Shall I~(~しましょうか?)」だけ
   覚えていれば、問題ないようです。

  
[SHALL]と使うときの気持ち
「そんなの当然じゃん!」「決まってるでしょ!」
「その価値はあるよ!」

 この気持で使いから、「You should do it.」はかなり強い意味になります。
 「shall」を過去形「should」にして、現実感をぼやかすようにしても「~するのは当然でしょ、やっぱり」
 ぐらいの勢いがあります。だから「~したらどうですか?」という日本語の穏やかなイメージでは
 基本的に使わないってことです。
 たとえば、具合が悪そうな人に「You should see a doctor.」って時はOKです。
 「医者に診てもらうのは当然だろう、そうしろよ」と強く勧めてるからです。


 <日常的な疑問文> 「~しましょうか?」

   ● Shall we dance? (私たちはダンスをする価値がありますか?)
   ● Shall I open the door? (私がドアを開ける価値がありますか?)



 <決意(運命)> 「(必ず)~する」

   ● I shall pass the examination. (そのテストに受かるのは当然だね!)<自信満々♪
   ● You shall get the award. (あなたが賞を取るのは当然だわ!(当り前じゃない!))



 <義務(法律などで使われるタイプ)> 「~すべきだ」

   ● You shall pay the taxes. (それらの税金を払うのは当然です)

  

 <予言・運命> 「~しなさい(すべきだ)」

   ● You shall love your neighbors as yourself. (自分を愛すように周りの人々を愛しなさい)
   ● You all shall die. (人は、死ぬものなのです)

 
 すべての使い方で、それぞれの意味よりも、「気持ち」を常に持っていると迷いにくいです。

  「当然だ」「当前だ」「その価値がある」

 この気持ちをもって、使ったり読んだりすれば、状況が違っても意味が分かるようになると思います。

 これで、「助動詞の気持ちシリーズ」はひと段落です。