映画『The Longest Yard』

 今日は、アダム・サンドラーの映画2連発です!!

 2005年作 『The Longest Yard』

 この映画は、『Mr.DEEDS』に続いて、過去の傑作のリメイクです。
 1974年の同名の映画をサンドラーが主演でリメイクです。
 これが、小気味良く爽快感溢れるストーリーと空気感で一気に114分を駆け抜けます!!

 今回も、ネタバレ注意でございます。私的に『全部』書いてしまいます。お許しあれ・・・

 スポーツモノとして、普通に楽しめます。
 サンドラーは今回『囚人』です。
 元NFLのスタープレイヤーだったクルーをサンドラーが演じます。
 現役時代、素行の悪さから借金がらみでゲームで八百長疑惑の咎で選手生命をたたれます。
 落ちぶれて『ヒモ状態』の日々。ある日彼女と喧嘩して、彼女の車で大暴走!
 彼女は怒り心頭、警察に車の盗難届けだし、クルーは警察車両を巻き込んで大クラッシュ!
 捕まって信しまいしましたとさ!
 
 とある刑務所に連れて行かれたクルー。
 そこは、看守がアメリカンフットボールチームを持っているところ。
 所長は、この活動に熱心で、看守チームを戦力強化するためにわざわざクルーを呼び寄せた訳。
 最初、クルーは断りますが、所長命令&権限で半ば脅さて、戦力強化に協力します。
 クルーのアイデアとして『練習試合』を提案。所長の発案で『囚人チーム』をつくり対決することに。

 元NFLのスター選手のクルーは、囚人たちから『総スカン』を喰らっています。
 アメリカにおいて『NFL』は神聖なスポーツ。
 そこでの八百長疑惑は『面汚し』であり『非国民扱い』なのです。
 
 それでも、少しづつ仲間が集まり『囚人チーム』は、看守チームと対決すべく始動開始。
 メンバーは所詮囚人です。あくの強い、協調性のない、ならず者揃いです。
 この刑務所内でも、人種の壁はあったり、グループがあったりして大変です。
 それでも、色々な思惑(看守に衆人環視のもと同道と恨みを晴らすとか)はあるもの、
 一つの目標に向かって、チームとして成長していきます。
 クルーへの信頼も篤くなってゆき、チームとしての団結を強めます。
 この刑務所の看守たちは、囚人にたいして非常に暴力的で、反感を抱くものも多いのです。

 だんだんと実力をつけていく囚人チーム。
 所長は自分の見栄と名誉を誇示するため、看守対囚人のアメフト試合を一般公開します。
 試合当日、所長はクルーに『八百長なんてお手の物だろう?わざと負けろ』と脅迫。
 そうしないと、刑期を延ばすといってきます。
 クルーは悩みますが、刑期を伸ばされ、これ以上所内での待遇が劣悪になるのを恐れ、
 またしても、チームメイトを裏切り『八百長』に手を染めます。
 
 ところが、どうにも後味が悪い!
 みんなで1から築き上げたチーム。やっと手に入れた友情と信頼です。
 試合後半、心を入れ替え本気で闘うクルー。でも、ナカナカ仲間の信頼は戻らない。
 それでも、必死のクルーのプレイに、仲間の態度と心も軟化。
 最後は協力して看守チームに打ち勝ちます。
 
 私の文章力では表現できていませんが、爽快で豪快なエンディンです!
 しかも、感動的です。看守チームのリーダーとクルーの絆が生まれます。

 この試合の前日、看守チームの手先となった悪賢い囚人の罠で、
 クルーを殺そうと仕掛けられた爆弾で、信頼していたケアテイカーが殺されます。
 クルーの最高の理解者で、人間関係に絶望していたクルーに友情の素晴らしさを思い出させた彼。
 アメフトは得意じゃないので、彼はマネージャーです。
 気が利いて、心遣いが行き届く素敵なみんなの潤滑剤です。だから『ケアテイカー』。
 チーム全員が、ケアテイカーの死にショックを受けます。
 そのため、試合当日は『ケアテイカーの弔い合戦』の様相を呈し、
 その分、看守チームへの憎悪や怒りを増幅させていました。
 そこに、クルーの裏切りです。囚人チームのクルーに対する怒りも増したわけです。

 

 この映画の出演者も豪華絢爛です!!
 本家の主演:バート・レイノルズ氏が、伝説のフットボールプレイヤーで、
 囚人チームの監督としてチームの戦力面を支える長老(?)囚人役です。
 また、ケアテイカー役の、クリス・ロックがいい味を出します。
 この役が凄い存在感と潤滑剤としての『母』的役柄で、絶妙です。
 ネリーが、ヤンチャなん囚人で、運動能力も高い役を演じます。
 最初、クルーに反発する嫌味な感じを巧いこと出してます。かこいいです。

 そして、2005年当時日本では、ファイターとして有名人だった、
 ボブ・サップが囚人として出演しています。
 ボブは凄くインテリジェントなのに、役はちょとマヌケで乱暴ものな役。
 でも、コレが凄く可愛いのです。劇場型で思慮が足りないだけど、
 その分単純で素直で、可愛いおバカさんなキャラクターを好演しています。

 ここでのテーマは多分・・・

 他人を信頼し、甘えたり、踏ん張る勇気!

 ホンワリと暖かい気持ちになりました。
 ケアテイカーはとてもお母さんを愛していて、家族愛の優しさも感じました。
 『人を信じる』って実は凄く勇気がいるでしょう?
 でも、信じないと本当の『愛』ってつかめないのかも知れないせんね?

 観終わった後、そんなことをぼんやり考えました。

 やっぱり、サンドラーの映画は愛に溢れて暖かい♪