『今のうちに読んでおけ!!』

 最近、日本人は『活字離れ』の傾向にあるらしいです。 
 私として、あまり実感はありませんが、本屋さんと出版社は死活問題なんでしょ?

 『本』という媒体が今は『古い』と感じるのででようか?
 『E-BOOK』とか『電子書籍』とかが増えてきましたね。

 私は、『紙媒体』がとても好きです。
 単に、ディスプレイで字を読むのが嫌いせいもありますが、
 元々『本』って物が好きです。読書は嫌いです・・・

 小説はあまり得意ではありませんので、やはり『読書』は嫌いです(汗)
 辞書や各種辞典、資料集的なもの、アインシュタイン博士に関するものとか、
 雑学や物理・数学(算数)的な書籍などがどんどん増えます。読みます。
 

 で、小学5年生のころ担任教師に言われたのが・・・

夏目漱石芥川龍之介は、子供のうちに読みなさい』

 これって、25年前の私には意味がわかりませんでした。
 一応『夏目漱石全集』は持っていたので、すらーっと目を通しました。
 あまり楽しくなかったし、意味も良くわからなかったし、先生の真意は判らず(笑)

 中学になって、やはり同じことを国語教師に言われました。
 『今のうちに漱石と龍之介は読んでおかないとねぇ』と、
 女性教師は柔らく言っていました。
 このときも、『なんでそんなこと言うの?』と思って、真意は判らず・・・
 高校生になり、1年生の時やはり国語教師が同じ事を言った。

 この間5年間。ずっと意味不明ながら『取りあえず夏目と芥川は読もう』と思った。
 読書は今よりもっと大嫌いだった時代の私にとっては、かなり大変でしたが、
 みんなが言うなら、まぁ、読んどけ!とサラッと舐める程度にナナメ読みしました。

 で、ついに高校3年の時。男性国語教師が言いました!

 『夏目漱石芥川龍之介くらいは、今、読んでおけ!
 大人になって読もうとしても、恥かしくて読めなくなるぞ!!』


 彼曰く『若いうちに読んでおけば、後々読み返すのは簡単だが、
 いい年をしいて“初めて”漱石・龍之介は恥かしくて読めん! 』のだとか・・・

 この『夏目漱石芥川龍之介くらい』の中には、宮沢賢治もはいるらしい・・・
 宮沢賢治は、一部童話では?と思ったが、大人になって読み返してみて、
 『先達の意見』は聞いておくものなのなのだな~と漠然と思いました。

 高校時代まで、何故に皆口をそろえて
 『夏目と芥川くらいは若いうちに読め』というのか全く意味がわからなかった。
 今も、その真意を本当に理解できたかは不明です(爆)

 が、なんとなく判る気もする・・・
 もし、私があの時先生の意見を全く無視し、指摘された作品を全く読んでいなかったら・・・
 確かに『今更読めないかも・・・』と思います。
 私が経験した時代背景があって、外の色々な私の好みや教育(大げさな)にも、
 関係があると思います。私の勘違いかもしれないけど・・・
 やっぱり、あの時読んでいなかったら『今、初めての夏目漱石』は辛いナァ~~~

 2007年の現在、こういった風潮はもうないのかもしれないし、あるのかもしれない。
 私には判りません。でも、私は約20年前までの先達の助言に激しく感謝しています。

 今でも読書は好きではないし、文学の何ぞやもわからない・・・
 漱石や龍之介の小説は当時の『ライトノヴェルだったのか!
 なんて思います。私は教科書で習ったから、凄く『高尚な物』と感じただけで、
 実は大衆向けの娯楽作品だったんだ・・・とそういう意味だったのでしょうか?

 先生方!! 今こそ真意を是非ご教授ください!!